1954年11月3日に公開された映画『ゴジラ』.
この記事では、映画『ゴジラ』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『ゴジラ』の予告編
「ゴジラ」予告編
小笠原諸島近海で船の遭難が相次ぐようになり、日本政府は原因の調査を開始します。
また、付近の大戸島が暴風雨で大きな被害を受けることになったが、必ずしも暴風雨とは言えない何かによる災害の疑いがみられ、調査団は大戸島に出かけることになるのですが。そこで見たものは。
映画『ゴジラ』のあらすじ(ネタバレなし)
小笠原諸島近海で船の難破が相次ぐようになります。近海の大戸島では海にすむ怪物ゴジラの言い伝えがあったが、ついに島にゴジラが上陸します。
古生物学者の権威山根博士の調査団が足跡から絶滅したはずの三葉虫と放射能の痕跡を認め、200年前のジュラ紀の生物が水爆実験により安住の地を奪われたものと推測することになります。
やがてゴジラが東京湾に出現し、復興した東京を破壊尽くします。山根博士の予言通り、水爆の脅威を生き抜いたゴジラには近代兵器は通用しません。
一方、山根博士の弟子の芹沢博士は山根博士の娘恵美子と婚約していたが、戦争による負傷により重大な傷を負い人嫌いとなり研究に没頭していました。その芹沢博士がある重大な発見をすることになるのです。
映画『ゴジラ』の解説
ゴジラは昭和29年(1954年)11月3日に公開された本格的な怪獣映画です。この映画を元祖として多くの怪獣映画が放映されることになります。
子供向けには怪獣映画、特撮映画ですが、徐々に社会性を取り入れたパニック映画として巨大なジャンルに成長していくことになります。この映画でも反戦、反核の思想が根底に流れています。
以前の特撮映画は戦争物が中心でしたが、怪獣という新たな主人公を得て、本多猪四郎監督、円谷英二特撮監督というコンビで多くの映画を作っていきます。
まだこのジャンルの映画作品に理解が行き届いていないため、ゴジラによって破壊される和光ビル、松坂屋などからは猛烈な抗議が来たということです。
映画『ゴジラ』のみどころ
なんといっても日本いや世界初の本格的な怪獣映画ということです。現代の技術から言えば相当の開きがありますが、ゴジラの着ぐるみによる動作の作り方、放射能を吐くときの背中の発光も現代に受け継がれたものです。
放射能によって鉄柱が折れ曲がる様子なども当時世界から激賞された映像だったようです。
また、戦後から僅か9年という時代設定もあり、避難民を含め登場人物のすべてに昭和の若々しさ、素朴さが満ち溢れて、とても新鮮に見えます。
こんな時代のあったのだなと思わず見入ります。また、ヒロインの山根詠美子を演ずる川内桃子の清楚な美しさも現代の手入れされた美人と異なりとても印象的です。
映画『ゴジラ』の感想
ゴジラは怪獣映画として知られていますが、全体に戦争の悲惨さ、核実験の弊害が底流に流れています。
水爆をも凌ぐゴジラを葬るために新たな武器を作ることが限りない軍拡の流れを作ることへの警告としています。随所に東京大空襲を想起させる場面があり、逃げ遅れた母子が覚悟を決めるところが涙を誘います。
映画『ゴジラ』の登場人物・キャスト
映画『ゴジラ』の登場人物・キャストを紹介します。
尾形秀人(宝田明)主人公でサルベージ会社の所長。
山根恵美子(河内桃子)山根博士の娘。
芹沢大助(平田明彦)山根博士の弟子。
山根恭平(志村喬)古生物学の権威。
映画『ゴジラ』のスタッフ
映画『ゴジラ』のスタッフを紹介します。
製作:田中友行。
原作:香川滋。
脚本:村田武雄、本多猪四郎。
音楽:伊福部昭。
特殊技術:円谷英二。