映画『怪談(1964)』あらすじ・みどころ・解説・感想

邦画

この記事では、1964年12月29日に公開された映画『怪談(1964)』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『怪談(1964)』の予告編

小泉八雲が著した「怪談」と「骨董」を、実写化した映画作品です。小泉八雲といえば、怪奇文学作品の執筆者として有名で、1度は聞いたことのあるタイトルがあるでしょう。

昔の京都を舞台にした「黒髪」、吹雪の中出会う「雪女」、盲目の琵琶法師を描いた「耳なし芳一」、中川佐渡守の家臣を主人公とする「茶碗の中」、以上の4作品を名優たちにより実写化しました。

映画『怪談(1964)』のあらすじ(ネタバレなし)

黒髪:舞台は昔の京都、貧しかった武士は妻を捨てて、良家の娘と結婚します。しかし、その娘は冷酷な人物で、武士は後悔していました。

自分の非を詫びるために妻の元へ戻った武士は、謝罪して妻をいたわります。そして、一緒に朝を迎えるのですが、そこには驚きの光景が広がっていました。

雪女:森へ薪を取りに行く巳之吉と茂作は、吹雪に見舞われ、森にある山小屋に避難します。そこで一泊することになったのですが、ある不思議な出来事が起こります。

耳なし芳一:盲目の琵琶法師・芳一は、ある男に誘われ琵琶を演奏します。

それから毎晩誘われて演奏をする芳一を心配して、寺の住職がこっそり様子を見にいくと驚きの光景が広がっていました。

茶碗の中:家臣の関内は、茶店で休憩しようと茶碗に水を汲みます。飲もうと茶碗を近づけると、水面に自分ではなく、見知らぬ男性の顔が映っていました。

不思議に思いながらも水を飲み、その夜不思議な体験をします。

映画『怪談(1964)』の解説

小泉八雲の怪奇文学作品「怪談」「骨董」を原作とした映画作品で、原作の中から4つの作品を実写化しています。

1964年に有楽座(1984年まであった東宝所有の劇場・映画館)にて先行公開され、翌年から一般公開されました。

構想に10年、多額の予算をかけて製作されたこの映画作品は、カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞し、アカデミー賞では外国語映画賞にノミネートされるなど、世界からも注目されました。

撮影では大規模なセットが用意され、毎日映画コンクールでは撮影賞と美術賞を受賞し、こちらもしっかりと評価されています。

映画『怪談(1964)』のみどころ

小泉八雲の怪奇文学作品で、特に知られているのは「耳なし芳一」といっても過言ではありません。この映画作品では、耳なし芳一が実写化されています。

耳なし芳一を演じたのは中村賀津雄さんで、歌舞伎一家に生まれたということもあり、演技力がしっかりしています。

この作品で有名なシーンである、芳一の体中に般若心経を書き込むシーンは必見です。スリルのあるホラーストーリーですが、ぜひラストシーンまで見てもらいたいです。

原作を知っていても、知らなくても、しっかり世界観を堪能できる映画作品になっています。今のCGなどを駆使したキレイな映像とはちがって、良い味を出している映像なので恐怖感がしっかりあります。

映画『怪談(1964)』の感想

ひと昔前の映画は、今のようなCGなどを駆使したキレイな映像ではないので、逆にそれがリアリティを生み、怖さが増しています。

規制対象もちがうので、自由な印象も感じられます。そして、名優たちの若い頃を見られることも貴重だなぁと感じます。

映画『怪談(1964)』の登場人物・キャスト

映画『怪談(1964)』の登場人物・キャストを紹介します。
妻:新珠三千代
武士:三國連太郎
巳之吉:仲代達矢
雪女:岸恵子
耳なし芳一:中村賀津雄
ある男(武士):丹波哲郎
関内:中村翫右衛門

映画『怪談(1964)』のスタッフ

映画『怪談(1964)』のスタッフを紹介します。
監督:小林正樹
原作:小泉八雲
脚本:水木洋子
音楽:武満徹
撮影:瀬川浩