映画『幸福の黄色いハンカチ』あらすじ・みどころ・解説・感想

邦画

この記事では、1977年10月1日に公開された映画『幸福の黄色いハンカチ』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『幸福の黄色いハンカチ』の予告編

物語の舞台は、北海道の網走です。夢であった新車を購入し、北海道を旅する欽也は、途中でひとりの女と出会い、2人で旅を続けることにします。

その途中、出所したばかりの勇作が、旅に加わることになります。やがて、勇作は妻と交わした約束を打ち明け、夕張へと向かいます。

それは、待っていてくれるなら、黄色いハンカチを下げておいて欲しいというものでした。

映画『幸福の黄色いハンカチ』のあらすじ(ネタバレなし)

失恋してヤケになった花田欽也は、工場を突然退職し、退職金で購入したファミリアで、フェリーに乗り北海道を目指します。

一方、網走刑務所からは、炭鉱夫だった島勇作が出所します。欽也は、朱美をナンパし食事のあと、ドライブを始めました。

海岸に立ち寄っていた勇作に写真を撮ってもらい、3人は旅を始めます。3人は崩れそうになりながら、旅を続けます。その中で、勇作と欽也が福岡県出身ということがわかりました。

ある時、勇作が無免許運転であることが判明します。無免許であった理由を問われた勇作は、一昨日まで6年間、殺人罪によって刑務所にいたことを話します。

そして、旅の途中、勇作は自分の過去を少しずつ語るのでした。

映画『幸福の黄色いハンカチ』の解説

「幸福の黄色いハンカチ」は、1977年10月1日に公開されました。監督は山田洋次氏が務めています。

1971年のニューヨーク・ポストに掲載されたコラムであった「Going Home」をもとにして、北海道を舞台に撮影が行われました。

第1回日本アカデミー賞をはじめとして、第32回毎日映画コンクールや第20回ブルーリボン賞、さらには第2回報知映画賞など、国内のあらゆる映画賞を受賞した作品です。

豪華な俳優陣で作られたこの作品は、製作・配給は、共に松竹が担っています。また、キャストを変えたドラマ化や、国外での映画化も行われた作品です。

映画『幸福の黄色いハンカチ』のみどころ

逮捕され、刑務所に入ることになった勇作は、妻の光枝との離婚を決意しました。面会に訪れた光枝に勇作は、「幸せになれ」と言います。

しばらくして、刑務所に判を押してある離婚届が届きました。勇作は夕張に向かうと言い出します。

出所直後に網走から光枝宛てに葉書を出し、まだ1人で暮らしていて、自分を待っていてくれるな、鯉のぼりの竿に、黄色いハンカチをぶら下げて欲しいと書いたのでした。

やがて、車は夕張へ入ります。朱美と欽也も、もちろん夕張までを共にしました。勇作たちが見つめる先には。

映画『幸福の黄色いハンカチ』の感想

誰かを愛することは、誰かを信じることであり、何かを信じることは、何かを守り続けることなのかもしれません。

一人の人を愛し続けることの意味を問われるような作品でした。そして、最後には勇作と光枝が寡黙に愛し続けたことが、黄色いハンカチに揺れるようにも見えます。

映画『幸福の黄色いハンカチ』の登場人物・キャスト

映画『幸福の黄色いハンカチ』の登場人物・キャストを紹介します。

島勇作:高倉健
小川朱美:桃井かおり
花田欽也:武田鉄矢
島光枝:倍賞千恵子
旅館の親父:太宰久雄

映画『幸福の黄色いハンカチ』のスタッフ

映画『幸福の黄色いハンカチ』のスタッフを紹介します。

監督 : 山田洋次
製作 : 名島徹
撮影 : 高羽哲夫
音楽 : 佐藤勝
美術 : 出川三男
録音 : 中村寛