映画「来る」はどんな内容、見どころは

邦画

映画「来る」は2018年12月7日に公開されたホラー映画のジャンルに含まれる映画です。この作品は大変豪華なキャストを取りそろえた映画になります。映像も凝った内容です。原作は沢村伊智さんの小説「ぼぎわんが、来る」を映画化したものです。この映画の内容と見どころを紹介します。

映画「来る」のあらすじは

最初は田原秀樹(妻夫木聡)フィアンセの田原香奈(黒木華)を連れて、故郷の三重県に祖父の13回忌で帰ってくる場面から始まります。

秀樹には幼少の頃不思議な記憶があり、幼なじみの女の子が行方不明になってしまうのです。そして女の子は「あれが来る」と言っていたのです。そんな記憶が時折よみがえるのです。

やがて、秀樹と香奈は結婚し、知紗という娘を授かり、幸せな家庭を築くことになります。秀樹はその様子をブログで発信し続け、外見的には幸せな家庭を過剰に演出し続けているのです。

ある時、会社に秀樹を訪ねて女性が来たというところから怪異現象が始まるのです。女性にあった同僚は会社の中で突然出血して倒れてしまいます。その後、秀樹の家の方にも怪異現象が現れるようになるのです。

秀樹は学生時代の親友津田大吾(青木崇高)を通じてオカルトライターの野崎和浩(岡田准一)を紹介されます。野崎は知り合いの霊感の強いキャバクラ嬢比嘉真琴(小松菜奈)を紹介します。真琴は秀樹の家を訪ね、それに対処しようとしますが、とてもかないません。

その様子を察知して、真琴の姉の比嘉琴子(松たか子)が登場してくるのです。琴子は霊媒師の中でも超一流の能力を持っており、全国の霊媒師にも協力を要請することができる地位にあります。また、政府にも特別のコネを持っているため、警察の協力も容易に取れる立場にでもあります。

はたして、琴子は秀樹、香奈、知紗の家族を守ることができるのでしょうか。また、琴子はそれを退治することができるのでしょうか。

映画「来る」の見どころは

この映画は数々の謎がある映画です。これらの謎がすべて解き明かされるのかどうかは、見る人の考え方にもよるのではないでしょうか。様々な解釈が可能な映画と言えるでしょう。

原作の小説では妖怪の名前は「ぼぎわん」と言われていますので、ぼぎわんという名前で呼んでおきましょう。

1.なぜ、ぼぎわんは秀樹に取りつくことになったのでしょう。幼い頃のぼぎわんにさらわれた少女の記憶が残っているからと言って、その他の村の人もいたはずなのに、秀樹を襲わなければならない理由がはっきりしません。

しかも、村にいるころならわかりますが、それから20年もたった東京になぜ出現する必要があるのでしょう。

2.同様に、秀樹の妻の香奈、娘の知紗にも狙いを定めてぼぎわんが襲ってくる理由はなぜなのでしょうか。前の問いとも重複するのですが、ここら辺の問題が残ります。

秀樹と妻の香奈にあらわれた理由も類推はできますが、どうしてそれだけの強力な妖怪が現れる必要があったのでしょうか。

3.超一流の霊媒師である琴子でも簡単に対処できないようなぼぎわんの正体は何者なのでしょうか。秀樹の村にいた妖怪にしては強力すぎるのです。もっと歴史的に現れる理由があったのでしょうか。

こんなことを考えながら、映画を見ていきました。映画の展開はネタバレになってしまいますので、説明はしませんが、なんだかもやもや感が残ってしまいます。

もっとも、すべての答えを映画の中に求めるのは間違いであるし、それぞれの人によって答えを見つける見方もあるのだと思いました。

もう一つ紹介しておいたほうが良いのは、この映画には色々な種類の霊媒師、除霊師が琴子の要請を受けて参加してきますが、これらの霊媒師がとてもユニークで面白いのです。

落ち目になったタレント霊媒師の逢坂セツ子(柴田理恵)沖縄から除霊のためにやってきた霊媒師、大鳥神社の神官、巫女たちが登場してきます。更には、仏教関係も出演していますので、なんでもありです。

映画「来る」はどんな内容、見どころはのまとめ

本格的なホラー映画と言える映画「来る」の紹介をしてきました。最終的には、それぞれの方が答えを見つければよいのであって、すべて映画が解説する必要はないでしょう。

最近の映画はこのように答えさがしにとらわれるきらいがありましたが、そんなことはあまり考える必要はないかもしれません。現に、ホラー映画の原点と言える「エクソシスト」でもそれほどすべての疑問に答えが出ていたわけではありませんから。