映画『透明人間』あらすじ・みどころ・解説・感想

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この記事では、1992年2月28日に公開された映画『透明人間』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『透明人間』の予告編

ビジネスマンのニックという男性が、核融合の研究施設のシンポジウムに参加をするのですが、研究員の不注意から、機器が暴走してニックだけが被ばくして透明人間になるという物語です。

 

透明人間の存在をどこからか入手した政府はニックの能力を利用しようと捕獲するのですが、当のニックはニックで、標本にされたのではたまらんということで逃亡を図るのです。

映画『透明人間』のあらすじ(ネタバレなし)

ニックは、ビジネスマンで、社交クラブでとある美女と出会い、金曜日にデートの約束をします。

ニックはビジネスマンで、デートの約束をした次の日には、核融合施設でのシンポジウムに参加する必要があり、しぶしぶ、シンポジウムに参加します。

ですが、ニックは二日酔いからシンポジウムに参加できる体調ではなく、研究所の仮眠室で一休みをすることとなります。

しかし、ニックが仮眠をとる裏側で、核融合施設の研究員がコンピューター端末にコーヒーをこぼしたことで核融合炉が暴走してしまい、避難命令が研究所に出てしまいます。

そんなこととはつゆ知らずニックは逃げ遅れてしまう羽目に、

映画『透明人間』の解説

この映画の特徴は、透明人間を題材とした映画の中で珍しく透明人間という存在が悪い存在に描かれていない点です。

通常、透明人間は、インビシブルというケヴィンベーコンが演じた映画などでは、透明であることから誰にも見つからない、何をしても許されるという結論に至り、大抵が犯罪者になります。

ですが、この作品は、そうした常識を間反対にして、むしろ、透明人間を捕まえて標本化して人体の神秘を探り、優位な存在になろうと考える人間のほうが恐ろしい存在だという風に考えた作品です。

つまり、勇者と魔王という関係性の物語においては、大抵が勇者が正義で、魔王が悪なんですが、この物語は、真逆で、魔王の立ち位置にある透明人間が善人で、透明人間を捕獲する側が悪だということです。

映画『透明人間』のみどころ

この映画の見どころですが、恋人であるアリスと駆け落ちする透明人間のニックの逃避行部分がおそらく見どころでしょう。

逃避行についてはものすごく下手な方法で、しかも電車で逃避行ですから主人公が透明であることを除けば単なる恋愛映画です。

そして、これも下手な展開で、恋路を邪魔する追手の存在であるジェンキンスという存在が出てきてニックをとらえようとするのです。

この映画の見どころは、恋愛に移行してからが本番で、どのような手段を用いても逃げるという点、追っ手に対しては自分が透明であることを利用すれば、相手はこちらを見ることができないと初めて自覚する点が見ものです。

つまり、主人公は、追い込まれることで初めて自分の利点である透明だよという部分に気が付くということです。

映画『透明人間』の感想

インビシブルという割と新しめの透明人間の映画をも見たことがある人であれば、この作品は、主人公が善人の魂を持っていたがゆえ、悪に染まらなかったんだという風に見て取れます。

というのも、透明人間系のシリーズは、透明人間になった人物が追い込まれることで初めて自分の能力を自覚します。

この時、大抵が悪に染まることが多く、インビシブルは、ケヴィンベーコン扮するセバスチャン・ケインが悪に染まり、ファンタスティック4という映画に登場する女性のミュータントも実は、自分が透明になるということを利用して、能力の使い方を心得てからは正義の味方なんですが、心得る前は、原作では実は割と悪いことをしてました。

なので、この映画は大抵が悪であるという透明人間というものについて真反対にすることで面白みを見出した作品です。

映画『透明人間』の登場人物・キャスト

映画『透明人間』の登場人物・キャストを紹介します。

ニック・ハロウェイ:チェビー・チェイス
アリス・モンロー:ダリル・ハンナ
デヴィッド・ジェンキンス:サム・ニール
ジョージ・タルボット:マイケル・マッキーン
ウォーレン・シングルトン:スティーヴン・トボロウスキー
バーナード・ワックス博士:ジム・ノートン

映画『透明人間』のスタッフ

映画『透明人間』のスタッフを紹介します。

原作:H・F・セイント
監督:ジョン・カーペンター
脚本:ロバート・コレクター
ダナ・オルセン
ウィリアム・ゴールドマン