1957年4月13日に公開された映画『十二人の怒れる男』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想を解説します。.
映画『十二人の怒れる男』の予告編
ニューヨークの裁判所での話です。18歳の不良少年が父親殺害の容疑で裁かれようとしていたときに、12人の陪審員たちが評決していく話です。
はじめは、一人を覗いて全ての人が有罪を上げていたが、陪審員8番だけが無罪を主張。陪審員の人間性が分かる話となっています。
はじめは、みんな有罪と思っていたのが、時間をかけていくごとに、自分の判断を変えていくことになります。
映画『十二人の怒れる男』のあらすじ(ネタバレなし)
父親殺しの罪に問われた少年の裁判をめぐる話です。陪審員が評決に達するまで一室で議論する様子が描かれています。
はじめは、法廷に提出された証拠や証言は、被告人である少年に不利なもので、陪審員のほぼ全員が有罪を判定していました。
全員一致で有罪になりそうなときに、ただ一人の陪審員8番だけは少年の無罪を主張していきます。陪審員8番は、固定観念に囚われず、ひとつずつ検証していこうということになります。
陪審を早く終わらせようとしていた人たちも、陪審員8番の熱意におって、少しずつ気持ちが変わり、討論に参加していくことになります。
映画『十二人の怒れる男』の解説
少年の判決をめぐっている映画ですが、実は、陪審員たちの人生が描かれている映画となっています。陪審員たち一人ひとりの人生や生活というものが、話の中で出てきます。
2003年アメリカ映画協会が選んだアメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100で、陪審員8番がヒーロー部門28位にランクインしています。そして、2007年にはアメリカ国立フィルム登録簿に登録されています。
ゴールデングローブ賞の主演男優賞にヘンリー・フォンダがノミネートされています。また助演男優賞には、リー・J・コップがノミネートされています。
映画『十二人の怒れる男』のみどころ
この映画のみどころは何といっても、陪審員たちの心の動きです。元は固定観念にとらわれていて、みんな有罪と考えていたところから陪審員8番の働きかけにより、それぞれが考えるようになっていきます。
そして自分の思い込みというものがどういったものなのかということが分かってくるようになります。
さらにみどころとしては陪審員の人生というものもあります。それぞれの生活の様子が描かれていて、陪審に影響していることが分かります。
陪審員は、確かな判断力により意見を言っているのではなく、自分の生活が反映して話しているところもあるのです。そんな状態を陪審員8番は指摘し、心の変化が現れるところがみどころです。
映画『十二人の怒れる男』の感想
裁判という一見冷たい雰囲気が感じるようなシチュエーションであっても、人間の温かい心というものに触れられると思います。
陪審員一人一人が少年のことを考え、そして正しい判断をしていくということが、とても面白いと思いました。人の心の動きというものが、とてもうまく描かれている作品だと思います。
映画『十二人の怒れる男』の登場人物・キャスト
映画『十二人の怒れる男』の登場人物・キャストを紹介します。
陪審員1番:マーティン・バルサム
陪審員2番:ジョン・フィードラー
陪審員3番:リー・J・コッブ
陪審員4番:E・G・マーシャル
陪審員8番:ヘンリー・フォンダ
映画『十二人の怒れる男』のスタッフ
映画『十二人の怒れる男』のスタッフを紹介します。
監督:シドニー・ルメット
原作:レジナルド・ローズ
脚本:レジナルド・ローズ
制作:ヘンリー・フォンダ