この記事では、1952年5月9日に公開された映画『禁じられた遊び』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『禁じられた遊び』の予告編
「禁じられた遊び」は、1952年のフランスのドラマ映画です。監督はルネ・フランソワ・ボワイエの同名の小説を原作としていて、戦争によって孤児になった5歳のフランス人の少女の運命を描いた映画です。
1940年6月、ドイツ軍から逃げるためにポーレットは街道を進んでいました。その時、機銃掃射を受け、一緒にいた両親と愛犬を失うところから、物語は始まります。
映画『禁じられた遊び』のあらすじ(ネタバレなし)
ポーレットは牛追いをしていた農家の少年であるミシェルと出会います。ミシェルの家庭はポーレットが両親を失ったことを知り、迎え入れると、シェルはポーレットに親近感を持ち、ポーレットもまたミシェルを頼るようになるのでした。
ポーレットはミシェルから、お墓を作ることを教えられ、ポーレットはもっとたくさんお墓を作りたいと言い出します。そして様々な動物の死体を集め始めるのでした。
二人のお墓を作る遊びは次第にエスカレートしていき、ついには、十字架を盗んで、それを自分たちのお墓に使ってしまおうと思い立つのでした。
映画『禁じられた遊び』の解説
フランスで1952年5月9日に公開されたこの映画は、1953年9月6日に日本で公開されています。アカデミー賞において、のちに外国語映画賞となる名誉賞を受賞するほか、ヴェネツィア国際映画祭において、サン・マルコ金獅子賞などを受賞しました。
劇伴は全編に渡って、ナルシソ・イエペスによるギター一本での演奏が使用されています。1941年に公開された映画「血と砂」においてすでに使われていた「愛のロマンス」が広く知られるきっかけとなりました。
製作会社はSilver Filmsで、フランスでの配給はLes Films Coronaが、日本での配給は東和が、それぞれ担っています。
映画『禁じられた遊び』のみどころ
ミシェルは父が用意した兄の霊柩車から十字架を盗みます。問い詰められたミシェルは、隣人がやったと言い逃れをします。
兄が埋葬されている墓場に十字架が沢山あると聞いたミシェルとポーレットは、墓場から多くの十字架を盗み出して自分たちの墓地へと運びました。
ミシェルの父は、息子の十字架が引き抜かれていることに激怒しますが、そこに神父が現れ、十字架を盗んだのはミシェルだろうと言います。
ミシェルは、盗んだ様々な十字架で美しくなった墓地を見て、とても素敵になったとポーレットに伝えるのでした。しかしその頃、ポーレットは戦災孤児として、修道院に引き取られようとされていました。
映画『禁じられた遊び』の感想
お墓を作ったり、十字架を抜いたり、大人ではとても思いつかないことを思い付き、それを実行してしまうポーレットとミシェル。
彼らが本当に求めたものは、お墓や十字架という徴ではなかったのではないかと考えさせられる映画でした。
映画『禁じられた遊び』の登場人物・キャスト
映画『禁じられた遊び』の登場人物・キャストを紹介します。
ボーレット:ブリジット・フォッセー
ミッシェル・ドレ:ジョルジュ・プージュリー
ジョゼフ・ドレ:リュシアン・ユベール
ミシェルの母:シュザンヌ・クールタル
司祭:ルイ・サンテーブ
ジョルジュ・ドレ:ジャック・マラン
映画『禁じられた遊び』のスタッフ
映画『禁じられた遊び』のスタッフを紹介します。
監督:ルネ・クレマン
原作:フランソワ・ポワイエ
脚本:ジャン・オーランシュ、ピエール・ボスト、ルネ・クレマン
音楽:ナルシソ・イエペス