コンビニスイーツはなぜ人気?支持される理由をわかりやすく解説

仕事帰りにコンビニの冷蔵スイーツ売り場でプリンやロールケーキを選ぶ大人の後ろ姿 スイーツ

コンビニスイーツが人気なのは、いつでも買える利便性とおいしさ、数百円で得られる満足感が一つにまとまっているからです。

マイボイスコム株式会社が2025年5月に実施した調査では、購入理由の上位は「いつでも買える」44.0%、「おいしい・おいしそう」37.3%、「立地がよい・行きやすい」29.2%でした。単に安いからではなく、食べたい瞬間に買えて、味にも期待できることが支持につながっています。

コンビニスイーツはなぜ人気?2025年調査では「いつでも買える」が1位

コンビニスイーツの人気を考えるうえで、まず押さえておきたいのがマイボイスコム株式会社の継続調査です。

同社の「コンビニスイーツに関するアンケート調査(第12回)」は、2025年5月1日から7日までMyVoiceのアンケートモニターを対象に実施され、11,859件の回答が集まりました。

この調査でいうコンビニスイーツとは、コンビニエンスストアの冷蔵コーナーで販売されるスイーツを指します。

常温のお菓子、アイスクリーム、冷凍スイーツなどは対象外です。プリン、シュークリーム、エクレア、ロールケーキなどをイメージすると分かりやすいでしょう。

2025年の調査では、コンビニスイーツを購入する人は全体の5割強でした。

男女別では男性が約46%、女性が65%。購入者のうち週1回以上購入する人は約15%で、若い年代ほど購入頻度が高い傾向もみられました。

では、なぜスーパーや洋菓子店ではなく、コンビニでスイーツを買うのでしょうか。

コンビニスイーツを購入する主な理由 割合
いつでも買える 44.0%
おいしい・おいしそう 37.3%
立地がよい・行きやすい 29.2%

最も多かった理由は「いつでも買える」です。

これはかなり象徴的な結果ではないでしょうか。

もちろん、洋菓子専門店には専門店ならではの魅力があります。しかし、食べたくなった時間に開いているとは限りませんし、仕事帰りには遠回りになることもあります。

コンビニなら、通勤途中や自宅の近くで立ち寄れます。

長く会社員生活を続けてきた私も、「今日は甘いものが欲しいな」と感じるのは、休日に計画を立てているときより、むしろ少し疲れた帰り道のほうが多い気がします。

ここで私が注目したいのは、店舗までの物理的な距離だけではありません。

「食べたい」と思ってから実際に食べるまでの時間が短いこと。

私はこれを、コンビニスイーツの「気持ちとの距離の近さ」だと考えています。

調査で「いつでも買える」が44.0%、「立地がよい・行きやすい」が29.2%だった事実を踏まえると、コンビニスイーツは味だけではなく、欲しくなった瞬間に応えてくれる商品として評価されていると見ることができます。

一方、「おいしい・おいしそう」も37.3%に達しています。

つまり、近いだけでは不十分なのです。

利便性で手に取りやすくし、味への期待で選んでもらう。

この二つが一緒に成立していることが、現在のコンビニスイーツ人気の大きな特徴だと思います。


なぜ「自分へのご褒美」としてコンビニスイーツが選ばれる?

コンビニスイーツは、単にお腹を満たすための商品ではありません。

2025年のマイボイスコム調査を見ると、気分を切り替えるための小さな楽しみとして利用されている様子も見えてきます。

購入する場面として最も多かったのは、「甘いものが食べたいとき」の66.9%でした。

このほか、「食後のデザートとして」「店頭でおいしそうな商品を見かけたとき」「コンビニに立ち寄ったついでに」といった回答も、それぞれ20%台となっています。

そして見逃せないのが、「自分へのご褒美をあげたいとき」という回答です。

マイボイスコム株式会社の2025年調査では、この回答は女性で高く、特に女性30~40代で目立ちました。男性では若い年代ほど高い傾向がみられています。

仕事を終えた夜にプリンを一つ買う。

家事が一段落したあと、温かいコーヒーとロールケーキをゆっくり楽しむ。

豪華な旅行や高価な買い物とは違いますが、「今日はここまで」と一日を区切るには、こうした小さな楽しみがちょうどよいことがあります。

私自身、長年スイーツを楽しんできて感じるのは、年齢を重ねるほど「たくさん食べること」より、食べたいときに好きなものを少し味わう時間がうれしくなってくることです。

これは私個人の感覚ですが、コンビニスイーツの一人分というサイズ感は、こうした楽しみ方とよく合います。

大きなケーキを買う予定を立てる必要はありません。

その日の気分で一個だけ選べます。

2025年調査の「いつでも買える」44.0%という結果と、「自分へのご褒美」という利用場面を合わせて考えると、コンビニスイーツは予定していなかった小さなご褒美にも対応しやすい商品だと私は見ています。

ご褒美というものは、朝から計画しているとは限りません。

「今日は疲れたから、帰りに甘いものでも買おう」

そんなふうに夕方になって突然生まれる気持ちもあります。

そのとき、すぐ立ち寄れて、一個から選べる。

この「思いついた瞬間に実行できること」は、専門店とは違うコンビニならではの価値でしょう。


コンビニスイーツはいつ本格化した?ローソン「プレミアムロールケーキ」に見る変化

現在では、コンビニの冷蔵ケースに本格的なスイーツが並んでいる光景は珍しくありません。

その流れを考えるうえで象徴的なのが、ローソンの「プレミアムロールケーキ」です。

株式会社ローソンは2009年9月15日、「驚きの商品開発プロジェクト」のデザート第1弾としてプレミアムロールケーキを発表しました。

発売日は2009年9月29日。当時の価格は税込150円で、全国8,699店舗で発売予定とされていました。

注目したいのは、単にロールケーキを小さくして売ったわけではないことです。

ローソンの当時の発表資料によると、牛乳から作った3種類のクリームを混ぜた純生クリームを開発し、生地には洋菓子店などでも使われるブランド小麦粉を採用しました。

さらに一般的なロールケーキのように、生地でクリームを巻く形にもしていません。

円形の容器に生地を置き、中央へクリームを入れ、容器のままスプーンで食べられる一人用スイーツとして設計されました。

私はここが重要だったと考えています。

専門店で親しまれていたロールケーキを、そのまま小型化したというより、コンビニで買い、一人で食べる場面に合わせて作り直したからです。

結果として商品は長く支持されました。

ローソンの公式発表では、2010年4月時点で発売から約半年の販売個数が1,800万個を突破しています。

さらに2011年5月には、シリーズ累計販売数が発売から約19か月で1億個を突破しました。

ローソンが2025年7月31日に公表した「プレミアムロールケーキ」のリニューアルに関する資料では、2009年の発売から2025年までに190種類以上を展開し、シリーズ累計5億個以上を販売したと説明されています。

また、2025年8月5日のリニューアルでは税込214円となりました。

ローソンによれば、2009年の発売以来初めての値下げで、価格変更を含めると、それまでに8回の商品改良を重ねてきたとされています。

こうした数字を見る限り、プレミアムロールケーキは一時的な話題商品ではなく、コンビニスイーツが日常の商品として定着していく過程を示す一例といえます。

ただし、「この商品一つが現在のコンビニスイーツ市場を作った」とまで断定するのは適切ではないでしょう。

ここで確認できる事実は、2009年以降、ローソンが一人用の本格スイーツを継続的に改良し、大きな販売実績を積み重ねてきたということです。

その事実を踏まえると私は、おいしさだけでなく、コンビニで食べる場面まで考えた商品設計が重要になった時期を象徴する商品として、プレミアムロールケーキを見ることができると思います。


なぜシュークリームやプリンなど定番スイーツが人気を支える?

コンビニスイーツというと、期間限定商品や有名店との企画商品が話題になりやすいものです。

しかし、2025年の調査で実際に多く購入されていたのは、昔からなじみのある定番カテゴリーでした。

マイボイスコム株式会社の2025年5月調査では、購入するコンビニスイーツとして「シュークリーム、エクレア」が32.3%で最多でした。

「ロールケーキ」「プリン、パンナコッタ」がそれぞれ2割強、「チーズケーキ」が17.9%で続いています。

また、「シュークリーム、エクレア」は女性50~60代で高く、「ガトーショコラ」「クレープ」は女性の若い層で高い傾向がみられました。

この結果から少なくとも、コンビニスイーツが若い世代だけに買われているわけではないことが分かります。

一方、「定番商品があるから幅広い世代が利用しやすい」という因果関係まで調査が証明しているわけではありません。

ここからは、調査結果を踏まえた私の考えです。

私は、定番スイーツには次のような強みがあると思っています。

  • 一人分にしやすく、食べる量を選びやすい
  • 商品名から味を想像しやすく、迷わず選びやすい
  • 基本形を残しながら、クリームや生地、食感で変化をつけやすい

プリンなら、固めにするのか柔らかくするのか、カラメルを強めるのか、クリームを合わせるのかで印象が変わります。

シュークリームも、カスタードの濃さ、ホイップとの組み合わせ、生地の食感などで違いを出せます。

つまり、知っている安心感を残しながら少し新しくできるわけです。

休日にスイーツ売り場を眺めていると、限定商品は次々に入れ替わっても、プリンやシュークリーム、ロールケーキのような定番カテゴリー自体は繰り返し並んでいると感じます。

これはあくまで私自身の長年の売り場観察による印象で、調査データそのものではありません。

ただ、2025年調査では購入頻度が高い人ほど「購入したい商品銘柄がある」と答える割合が高くなっていました。

この事実は興味深いものです。

「近くにあるから何となく買う」だけなら、商品名まで意識して繰り返し選ぶ必要はありません。

利便性が最初の購入を後押しし、味や食感への満足が特定商品のリピートにつながる。

私はこの流れが、定番商品が長く残る理由の一つではないかと考えています。


コンビニスイーツはいくらまで?300円以上を許容する人は4割弱

人気を考えるうえで、価格も避けて通れません。

マイボイスコム株式会社の2025年5月調査では、1回の買い物でコンビニスイーツにかけてもよい金額について、「250円~300円未満」が最も多い価格帯でした。

また、200円未満を許容額とする人は2割弱で、過去調査と比べて減少傾向となっています。

一方、300円以上を許容する人は4割弱まで増加していました。

特に女性10代・20代では、300円以上を許容する割合が高い傾向が確認されています。

ここから分かるのは、「コンビニスイーツ=とにかく安い商品」とは言い切れなくなっていることです。

ただし、300円以上を許容する人が増えたからといって、単純に高価格商品が求められていると解釈するのも早いでしょう。

2025年には、反対方向の動きもありました。

ローソンは2025年8月5日、「プレミアムロールケーキ」を税込214円へリニューアルしました。

2025年7月31日にローソンが公表した資料では、原材料の種類や配合、製法などを見直しながら、物価高の中でも多くの利用者が手に取りやすい商品を目指したことが説明されています。

300円以上を許容する人が増える一方で、長寿商品では200円台の買いやすさが改めて重視されている。

この二つは、必ずしも矛盾しません。

私は、消費者が見ているのは価格の高さそのものではなく、「この金額なら食べたい」と思える納得感なのではないかと考えています。

300円の商品でも、味や食感に満足すればまた買いたくなります。

反対に価格が低くても、期待したほど楽しめなければリピートにはつながりにくいでしょう。

コンビニは日常的に利用される場所です。

だからこそ、スイーツも高級化を続けるだけではなく、手が届く価格と満足感のバランスがこれまで以上に重要になりそうです。

※画像はAIによるイメージ

ローソン・セブン・ファミマ比較で見える「指名買い」の強さとは?

2025年調査では、「スイーツが最も好きなコンビニエンスストア」についても尋ねています。

コンビニスイーツ購入者では、ローソン35.1%、セブン‐イレブン31.3%、ファミリーマート18.6%でした。

2025年調査ではセブン‐イレブンが2位となり、北海道ではセイコーマートを支持する割合が高いという地域差もみられています。

ただ、私がこの結果以上に興味をひかれたのは、調査の自由回答です。

マイボイスコム株式会社が公開している回答には、「ローソンのプレミアムロールケーキ」「セブンイレブンのプリン」「セイコーマートのもちっとクレープ」「どらもっち」「ファミマのカップ系スイーツ」など、店名だけではなく具体的な商品やカテゴリーを挙げる声があります。

なお、自由回答ではチェーン名が明記されていない商品名もあります。

そのため、ここでは回答に書かれていない商品とチェーンの関係を推測して結びつけることはしません。

ここで注目したいのは、「どのコンビニが好きか」だけではなく、具体的に食べたい商品が意識されていることです。

さらに2025年調査では、購入頻度が高い人ほど「購入したい商品銘柄がある」という回答割合が高くなっていました。

この二つを合わせて見ると、私は現在のコンビニスイーツ競争には「一品ごとのファンを作る」という側面があると考えています。

通常、コンビニは自宅や職場から近い店舗を利用することが多いでしょう。

ところが「あの商品が食べたいから、今日は別のコンビニへ行こう」という行動が生まれれば、スイーツそのものが来店理由になります。

近いから買う商品から、わざわざ選びに行く商品へ。

この変化は、コンビニスイーツが単なる「レジへ行くついでのデザート」ではなくなっていることを示す一つの見方でしょう。


コンビニスイーツ人気は今後どうなる?鍵は「価格より納得感」

ここからは、2025年の調査結果とこれまでの商品開発を踏まえた私見です。

私は今後、コンビニスイーツでは「高級に見えるか」よりも、食べたい瞬間に納得できる商品を選べるかが重要になると考えています。

2025年調査では、購入理由1位が「いつでも買える」44.0%、2位が「おいしい・おいしそう」37.3%でした。

この数字から分かる事実は、利便性と味の両方が購入理由の上位にあることです。

そこから一歩進めて私は、コンビニスイーツには次の四つが求められていると見ています。

近い場所で買えること。

味に期待できること。

一人分を選びやすいこと。

価格に納得できること。

専門店とコンビニでは、役割が少し違います。

専門店には、職人の技術、華やかな見た目、贈り物としての価値、店を訪れる楽しさがあります。

一方コンビニには、仕事帰りでも寄りやすく、一個だけ買いやすく、定番と新商品を同じ売り場で選べるという強みがあります。

どちらが優れているという話ではありません。

食べたい場面が違うのです。

特に40代、50代になると、休日に遠くの人気店へ出かけるのも楽しい一方、「今日は家で映画を見ながら甘いものを一つ」という過ごし方もなかなか捨てがたいものです。

そんなとき、近所でプリンやシュークリームを選べることは、思っている以上にありがたいものです。

また、今後も限定商品は重要でしょう。

しかし私は、限定品だけを増やすより、プリン、シュークリーム、ロールケーキといった定番を磨きながら、ときどき新しい食感や季節感を加える売り場のほうが長く支持されやすいと考えています。

映画にたとえるなら、毎回すべてを奇抜に変えるのではなく、安心して見られるシリーズの中に新しい魅力を少し加えるようなものです。

「知っている安心感」と「今日は少し違うものを試したい」という気持ち。

その両方を受け止められることが、コンビニスイーツの強さではないでしょうか。


まとめ

コンビニスイーツが人気なのは、おいしさだけでなく、いつでも買えること、立地のよさ、一人分の手軽さ、価格への納得感が組み合わさっているからです。

マイボイスコム株式会社が2025年5月1日から7日に11,859件の回答を集めた調査では、コンビニスイーツ購入者は全体の5割強でした。

購入理由は「いつでも買える」44.0%が最多で、「おいしい・おいしそう」37.3%、「立地がよい・行きやすい」29.2%が続いています。

購入する商品では「シュークリーム、エクレア」が32.3%で最も高く、「ロールケーキ」「プリン、パンナコッタ」もそれぞれ2割強となりました。

価格については「250円~300円未満」が最も多い許容価格帯で、300円以上を許容する人も4割弱に増えています。

一方、ローソンの「プレミアムロールケーキ」は2009年9月29日に税込150円で発売され、2011年5月にはシリーズ累計1億個を突破しました。

ローソンが2025年7月31日に公表した資料によると、2025年までに190種類以上が展開され、シリーズ累計販売数は5億個以上となっています。

これらの事実を合わせて考えると、コンビニスイーツの人気は「安いから」「近いから」という一つの理由だけでは説明できません。

食べたいという気持ちが冷めないうちに買えて、実際に食べても満足できる。

私は、この「時間の短さ」と「満足感」の組み合わせが、コンビニスイーツならではの強さだと考えています。

大げさなぜいたくではありません。

仕事帰りに一つ選び、家でお茶を入れ、映画やテレビを見ながら10分ほどゆっくり味わう。

そんな何でもない時間を少し楽しみに変えてくれること。

それこそが、コンビニスイーツが長く支持されている理由なのではないでしょうか。


よくある質問

コンビニスイーツが人気の一番大きな理由は何ですか?

マイボイスコム株式会社の2025年5月調査では、「いつでも買える」が44.0%で購入理由の1位でした。

「おいしい・おいしそう」37.3%、「立地がよい・行きやすい」29.2%が続いており、利便性と味の両立が人気を支えていることがうかがえます。

コンビニスイーツでは何がよく買われていますか?

2025年のマイボイスコム調査では、「シュークリーム、エクレア」が32.3%で最多でした。

「ロールケーキ」「プリン、パンナコッタ」がそれぞれ2割強、「チーズケーキ」が17.9%で、昔からなじみのある定番スイーツが上位に入っています。

コンビニスイーツはいくらくらいまでなら買う人が多いですか?

2025年調査では、1回の買い物でコンビニスイーツにかけてもよい金額として、「250円~300円未満」が最も多い価格帯でした。

また、300円以上を許容する人も4割弱となっており、単純な安さだけでなく、価格に対して納得できる味や満足感も重視されていると考えられます。

天水翔太(あまみず翔太)

スイーツと映画を愛するのんびり副業ライター