この記事では、1967年10月25日に公開された映画『サムライ』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『サムライ』の予告編
ペットのカナリアを親友とする、一匹狼の孤独な殺し屋、ジェフ・コステロ。彼は、入念な準備を重ね、丁重に任務を遂行していました。
そんな彼は、ある日ナイトクラブの支配人を対象とした依頼を受けることになります。ジェフはいつものように丁寧に仕事を行い、その場を立ち去ろうとした所、キーボードの女性と鉢合わせになってしまい、、
映画『サムライ』のあらすじ(ネタバレなし)
ペットのカナリアだけを唯一無二の友とする、一匹狼の殺し屋、ジェフ・コステロは、石橋を叩いて渡るかの如く慎重なスタイルで、任務を遂行していました。
ある日、ナイトクラブの支配人の殺害の依頼を受けたジェフは、いつものように丁重に準備を行い、任務を完了させました。
しかし、現場をさろうとした所、専属ジャズバンドのキーボード、ヴァレリーとバッタリ鉢合わせになってしまい、お互い顔を見てしまいます。
通報を受けた警察の事情聴取に、彼ら2人も呼ばれますが、ヴァレリーはジェフのことを犯人ではないと証言しましたが、警察の疑いは晴れていなくて、、、
映画『サムライ』の解説
この作品は、「ザ・ドライバー」「処刑遊戯」「狼/男たちの挽歌・最終章」「ゴースト・ドッグ」「ドライヴ」など、後世の作品に大きな影響を与えています。
映画の制作は、フランスとイタリアの共同作業によって行われており、主演のアラン・ドロンの演じる殺し屋が抱える、殺しの美学と死生観、数々の失敗を崇高な映像美で描いている「フレンチ・フィルム・ノワール」と称される作品の一つとなっています。
監督を務めたのは、「この手紙を読む時は」「影の軍隊」などの作品を手がけたことで知られている、ジャン=ピエール・メルヴィルです。
映画『サムライ』のみどころ
この映画の見どころは、なんと言ってもその映像美だと思います。
青々とした美しい色彩と、濃密な死の匂いを漂わせる画面、そして画面に凛として立っているアラン・ドロンの佇まいをじっと見つめるような作品となっていて、独特の余韻を楽しむことができます。
極端に描かれた静寂と寂れきった街並みによって演出されている、滅びの匂いは形容し難いほど儚く、美しいものとなっています。
セリフが少ないので、作中の沈黙や緊張感を大胆に感じることができるのもこの作品の魅力となっています。ミニマリズムの美学を感じさせる作品だと感じました。
映画『サムライ』の感想
少ないセリフによって際立たされている、独特の余韻を含んだ沈黙や静寂、緊張感を肌身全身で感じることができる作品となっています。
孤高な殺し屋のスタイルは凛としていてとても美しいと感じました。ぜひ見てみてください。
映画『サムライ』の登場人物・キャスト
映画『サムライ』の登場人物・キャストを紹介します。
ジェフ・コステロ:アラン・ドロン
警部フランソワ・ペリエ:
ジャーヌ:ナタリー・ドロン
ヴァレリー(ピアニスト):カティ・ロジェ
殺し屋:ジャック・ルロワ
ヴィエネル氏:ミシェル
映画『サムライ』のスタッフ
映画『サムライ』のスタッフを紹介します。
監督:ジャン=ピエール・メルヴィル
脚本:ジャン=ピエール・メルヴィル
製作:ジョルジュ・カサティ
音楽:フランソワ・ド・ルーベ
撮影アンリ・ドカエ