この記事では、1964年2月19日に公開された映画『シェルブールの雨傘』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『シェルブールの雨傘』の予告編
アルジェリア戦争が続いていたフランスの港町、ジェルプールにて、20歳の自動車整備士ギイと17歳の少女ジュヌヴィエーヴは、将来の結婚を誓い、お互いのことを愛しながら夢を語り合い、幸せな生活を送っていました。
しかし、ある日ジュヌヴィエーヴの母の元に、膨大な額の納税通知書が届いて、大切な宝物を売ることに、、。
映画『シェルブールの雨傘』のあらすじ(ネタバレなし)
舞台はアルジェリア戦争の最中のフランス。港町のシェルブールに住む自動車整備士のギイと、3歳年下のジュヌヴィエーヴは、将来の結婚を誓い合った婚約者です。
彼らは、自分達のガソリンスタンドを持つと言った夢に向かって、幸せな生活を謳歌していました。
そんなジュヌヴィエーヴの母、エムリ夫人の元に、莫大な額の請求書が届きます。生活に困窮し、切羽詰まっていたエムリ夫人は、ジュヌヴィエーヴの説得を受け、大切なネックレスを売りに宝石店へと向かいます。
そこで居合わせた宝石商が、そのネックレスを購入してくれましたが、、。
映画『シェルブールの雨傘』の解説
この映画は、フランスで有名な作曲家であるミシェル・ルグランが音楽を務めたミュージカル映画です。
監督を務めたのは、「ローラ」「天使の入江」などの作品で知られるジャック・ドゥミ監督。全編を通して音楽のみで構成されており、他のセリフが一切ない画期的なミュージカル映画となっています。
のちに舞台化され、世界各国で人気を集めています。その人気は絶大で、過去に何度もリマスターが行われているほど、世代を超えて愛されています。
2009年には制作45周年を記録し、その記念として日本でデジタルリマスター版が公開されました。
映画『シェルブールの雨傘』のみどころ
この映画の見どころは、絵画のように美しい世界観だと思います。
全編を通してセリフが一切なく、音楽のみで構成されているこの作品は、セリフがない分、世界観へ浸れるといった魅力があります。
たった一瞬のシーンでも、完璧な美しさを包含する瞬間が何度も訪れます。ファッションや小物、街の情景や壁までもが美しい色彩を持っており、まるで絵本の世界の中に飛び込んだかのような錯覚に陥ります。
原色を鮮やかに使った色彩には、何度も見惚れてしまいます。そしておしゃれな世界観と対比して描かれる儚い恋の行方もとても美しく、必見です。
映画『シェルブールの雨傘』の感想
フランス映画ならではの凜とした美しさを持ちながら、ミュージカル映画の華やかさを最大限生かしているこの作品は、普段ミュージカル映画を見ないような人にもぜひお勧めしたい一作となっています。ぜひ見てください。
映画『シェルブールの雨傘』の登場人物・キャスト
映画『シェルブールの雨傘』の登場人物・キャストを紹介します。
ジュヌヴィエーヴ・エムリ
演技:カトリーヌ・ドヌーヴ
歌:ダニエル・リカーリ
ギイ・フーシェ
演技:ニーノ・カステルヌオーヴォ
歌:ジョゼ・バルテル (José Bartel)
エムリ夫人
演技:アンヌ・ヴェルノン (Anne Vernon)
歌:クリスチアーヌ・ルグラン (Christiane Legrand)
pエリーズおば
演技:ミレーユ・ペレー (Mireille Perrey)
歌:クレール・レクレール (Claire Leclerc)
ローラン・カサール
演技:マルク・ミシェル (Marc Michel)
歌:ジョルジュ・ブランヌ (Georges Blanes)
マドレーヌ
演技:エレン・ファルナー (Ellen Farner)
歌:クローディヌ・ムニエル (Claudine Meunier)
映画『シェルブールの雨傘』のスタッフ
映画『シェルブールの雨傘』のスタッフを紹介します。
監督:ジャック・ドゥミ
脚本:ジャック・ドゥミ
製作:マグ・ボダール
音楽:ミシェル・ルグラン
撮影:ジャン・ラビエ
編集:アン=マリー・コトレ
モニーク・テッセール
製作会社:Parc Film
Madeleine Films
Beta Film